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バスケファン店長のNBAブログ
福井県小浜市の「珈琲屋すいしょう(旧喫茶SVZ)」店長のブログです。 店やコーヒーのブログはアメブロで書いてます。 ここではNBAの観戦レポートや感想、ニュースなどを主に書いています。

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ジョーダンは神じゃない

テレビなどで、マイケル・ジョーダンが、
「彼は神と呼ばれています」
「神様ですから」
「バスケットの神です」
と形容されていることがあります。
実はアメリカではこのような呼ばれ方はしていません。
正確に調査・確認をしたわけではありませんが、恐らく彼を神だと言っているのは日本人だけでしょう。
アメリカではAIR(エアー)またはAIRNESS(エアネス)、あるいはMJ(えむじぇい)と呼称されています。
キリスト教徒とイスラム教徒が大半を占めるアメリカに置いて、人間を神だと形容するのは言語道断、預言者とすることすら許されることではありません。
神はあくまで一人であり、絶対的なものです。
世界一信仰心が薄いと言われている日本ではいまいちピンと来ないかもしれませんが、敬虔なクリスチャンやイスラム教徒は、人間を神だと口が裂けても言いません。神に対する侮辱です。
イスラムの預言者ムハンマドを描いたデンマークの風刺画が問題になったり、先日ドイツでのローマ法王の発言が大問題になったりしたのをご存じでしょう。
彼らにとって宗教とは命の次に大事なものであり、汚されたり侮辱されることは許されることではありません。下手をすれば戦争になります。
では、なぜ日本ではジョーダンが神だと言われるようになったのでしょうか。

事の発端は1986年のプレーオフ、ブルズVSセルティックスのGAME2
大ケガから復帰したジョーダンの活躍で、何とかブルズはプレーオフに滑り込みました。
しかし、相手は最強のセルティックス。
バード、マクヘイル、パリッシュのフロントコートは、今の時代でも反則だと言われるほど強力無比で、控えも充実していました。
歴代で最強のチームはどこか、と言う議論には必ず出てくるほどのチームです。
このセルティックス相手にジョーダンは、プレーオフ史上最高となる63点を記録しました。現在もこの記録は破られていません。
結局、ダブルオーバータイムの末、セルティックスが勝ちましたが、あまりのジョーダンの活躍に試合後、相手のバードが、
「神がマイケル・ジョーダンの姿を借りたようだった」
あるいは
「彼のバスケットシューズに神が宿ったようだった」
と言うニュアンスのコメントを残しました。このコメント、諸説あって正確なのはわかりません。
ただ、よく日本で言われているような、
「彼はマイケル・ジョーダンの姿をした神だ」
などの、直接ジョーダンを神に形容した発言はしていないとの事です。
日本人はこのバードの発言を曲解しちゃったわけですね。
そして、日本の主な宗教は仏教で、いろいろなものに神が宿っていると考える多神教です。山の神、海の神、空の神、学問の神、戦いの神…神様がそこら中にいる国です。
そのため、ジョーダンをバスケの神、と形容することになんの抵抗も感じないのです。

日本ではバスケの神のようにすごい選手として、ジョーダンは認識されていますが、数々の挫折を味わっています。
高校2年の時ベンチ入りから外され、ユニホームの運搬係をやらされました。外れた理由は、他に身長の高い選手がいたから。
ジョーダンは家族に知られないように声を殺し、部屋で泣いたと言います。
その後、大学で優勝し、ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得してNBAに入ります。
しかし、個人としては優れた選手だが、チームを優勝に導くことの出来ない、自己中心的な選手の典型として散々批判されています。
しかも、88年、89年、90年の3年。全てデトロイト・ピストンズに粉砕され、叩きのめされました。
彼らは史上でも稀な強力・凶悪・凶暴なディフェンスで立ちはだかり、ジョーダンとブルズを阻み続けます。
ジョーダンが45点取っても60点取ってもピストンズには勝てない。どうすればいいんだって顔をしていたと言います。
「むこう(ブルズ)には最高の選手がいるかもしれないが、俺たち(ピストンズ)の方が良いチームだ」
と言われ、本人も、ブルズも、ファンも、チームに関わる全ての人が失望し、ジョーダンは協調性のない選手のレッテルを貼られてしまいました。
しかし、その後に3連覇し、そのレッテルを払拭したのです。
3連覇の後、ジョーダンは引退を考えていました。
コーチと一緒に目標を考えますが、思いつきません。
目標もなく惰性で続けたのでは、才能を失ってしまうだろう、と彼は考えていたのです。
本気で引退を決意し始めた頃、想像もしない悲劇が起きました。
父親が強盗に殺害されたのです。
この時、頭の中が真っ白になったと言います。
父親は生前、バスケで目標がないのなら子供の頃の夢を追って野球界に入ってはどうかと言っていました。
ジョーダンはその言葉に従い、バスケを引退し、野球界に入ります。
メジャーに昇格は出来ませんでしたが、マイナーリーグで徐々に実力をつけていきました。
しかし、この頃メジャーのストライキが泥沼と化し解決の糸口が全く見えないまま、32歳のジョーダンはろくに練習もできない状態になってしまいます。
追い込まれたジョーダンは、この歳で練習できない状態が続くのならメジャー昇格は不可能、と判断し、この頃ブルズが苦戦していたこともありバスケ界に復帰します。
復帰後、センセーショナルな活躍を見せますが、プレーオフでは自らの凡ミスで敗退。しょせん、一度引退して復帰した選手が活躍などできるはずがない、と疑問と批判を投げかけられました。
それでもジョーダンは奮起し、95-96シーズンには最高勝率記録をブルズにもたらし、また3連覇を成し遂げます。

彼はしばしばなんの苦労もなく頂点に立ち続けた天才のように語られることがあります。
ですが、その実、多くの人より苦労と挫折を味わい、それをはねのけ頂点に立ちました。
人々は彼のようなスーパースターでも挫折するところを見て、親しみを覚え、より感動したと言われています。
また、彼は才能あふれる人間ではなく、他に類を見ない努力の人、と彼をよく知る人は言います。
彼は神ではなく、人間。
あの素晴らしい功績と活躍を見て、人間を超えた者と讃える気持ちはわかりますが、彼も人間なのです。
どうしても人間以外の形容で讃えたければ、デビット・ロビンソンのように言うと良いでしょう。
「マイケルは魔法使いだ。観る者全てを魅了する。それが彼の伝説さ」
なるほど。魔法使い。
確かに、彼を観た者はみんな魅了されてしまいました。
ジョーダンは神ではありませんが、魔法使いではあるのかもしれませんね。

ちなみにメジャーのストライキは、解決まで数年かかると言われるほど泥沼に陥っていましたが、ジョーダン復帰後、わずか10日で解決しました。
この時ばかりはさすがにアメリカのメディアも、
「神がジョーダンをバスケ界に復帰させるために、メジャーのストライキを起こした。
 復帰したからストライキを終わらせた」
と言っていました。
こんなことがあると、神格化されてしまうのもわからないでもありません。


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コメント

SVZのマスターさんこんにちは(*^-^*)



今回のマイケルジョーダンの話もおもしろかったですヾ(*^▽^*)ノ

なにせ田臥選手を機会にNBAの世界に引き込まれた私は、

動画や記事でジョーダンのことを見たことはあるけれど

1試合を通して見たことはないんです。

神なんて表現を使うのは日本ならではなんですね。

ジョーダンにも様々な挫折があったことも勉強になりました。
[2006/09/21 07:45] URL | まゆ #79D/WHSg [ 編集 ]

まゆさん、こんにちは。



ありがとうございます。

93年からジョーダンをリアルタイムで見ているわたしには、忘れられていくことが寂しいことと、誤解された認識があることを感じ、書いてみました。

機会があれば、今度は栄光の方も書いてみようと思っています。

1試合通じてのビデオは93年以降のものは結構ビデオに残してあるので、もし福井に来られる機会があり、当店に寄って頂いたらお見せしますよ。
[2006/09/21 15:01] URL | SVZのマスター #79D/WHSg [ 編集 ]


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